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1:利久
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2011/02/21 (Mon) 02:50:21
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マジで成功させたい。
4回やって全部ミスってるから、5度目の正直!!
変な方向に曲げるのだけはやめて!!
ルールは特になし。
書き方は自由だし、連投もアリ
挿絵描いてくれてもいいんだよ。はい。
被った時は先に投稿した方の優先で
挿絵ある場合はそっち優先
あと安価で繋げてね>>1って感じで
まず、話を考えよう。なんかあったら言ってみて
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37:アリア ◇fr2FETe1Ug
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2012/11/24 (Sat) 12:30:03
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>>36
屋上にもっとも近い階層――格好つけたりしたけど単純な話、生徒の行ける階の最も高い場所――校舎の5階。理科の実験室や軽音部が練習する多目的教室などがある、用がなければ基本的に誰も立ち寄らない階、そこの一番奥に薄暗い空間がある。そこには、クラスの掃除箱のほうが小奇麗に見える扉を持って一般生徒ならびに用のない、その中身を知らない教師を阻む教室は存在する。外面こそ、不気味だが中はいたって普通の教室だ。大きさは一日のおよそ三分の一を過ごすであろう教室の二分の一ほどだ。その事実すら、あまり知られていない。せめて教室の存在くらいは教師は知っておくべきなのだろうが、知られないほうが俺――もとい俺たちには好都合だ。
さて、この扉を開くと現実っぽさは皆無へと一気に近づく。一般人にはあまりおすすめできない世界かもしれない。……いや、俺は一般人だけども。
ドアノブに手をかける。この教室は、引き戸ではなく開き戸なのだ。ドアノブを回す。扉を開く――こんな造作もないことで、今までいた場所から別の場所へと移動する。
特に臭いや雰囲気に変化はなかった。
ただ教室の中には長机とパイプ椅子が中央に位置し、壁の五分の三を色の統一されていないカラーボックスが占めている。ボックスの中身は、漫画だったりノベルズだったりする。ちなみに残りの五分の二は冷蔵庫、テレビなど本来学校に必要のないモノで埋められている。
照明は、蛍光灯を除けばただ一つの窓から差し込む日光だけだ。
まあ、説明――久々に訪れる俺が思い出したこの部屋のことは置いておこう。大して必要なことではない。
そんな混沌と仕掛けている部屋には、誰もいなかった。
「誰もいないのかよ」
独り言がぽつりとこぼれる。
うちのショートホームルームが他のクラスよりも比較的速く終わるだけなのだろう。そう考えれば俺が一番最初にこの教室にいても不思議じゃない。思えば、来る途中に軽音部の部員を見ていないな。
「…………はぁ」
ため息をつく。
他のメンツが来るのを待つとするか。それほど時間はかからないだろう。
鞄を机の上に置き、カラーボックス――本棚とは言わない――から読んだことのない漫画を手に取る。
「……………………………………………………」
なんだこれは、他にも薄い本はいくらでも(大半は隠して)ある。でもまさか、こんな――ディープなものがあるとは。ただでさえ見つかったら問題だというのに、ますます、教師に知られたら面倒なことになりそうだな。この部屋もそろそろかな。――いや、ここの奴らの頭がそろそろだ。
俺の手にあるのは、週刊誌の単行本と、薄いせいでそれと一緒にとりだしてしまった、ディープな内容(表紙があからさまな)の薄い本――所謂同人誌だった。
ここは、学校だぞ。いくらなんでもこれはいかんだろう。俺は理性を頼りに本棚に戻す。理性を頼る理由はただ一つ。俺が思春期の少年だからだ。これ以上を口にするのは酷というものだ。というより、俺にこっちの世界へ足を踏み入れる気はない。
単行本を持ったままパイプ椅子に座る。パラパラと眺める。最近、女が主人公のバトル物が多い気がするな。気のせいか。
中ほどまで読み進んだところで、扉が開いた。誰かが来たみたいだ。
「……お」
俺に気付いたようだ。
「…………」
「なんか言えよ!」
俺の次に教室に入ってきたのは――葛城だった。